熊澤洋子
    くまざわようこ の
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バイオリンを ひく こと

3歳からバイオリンを始めました。

3歳の終わりに、バイオリンに出会いました。その出会いのきっかけが何だったのかは、もはや知る術もありませんが、とつぜん両親に「バイオリンをやりたい」と言いだしたそうです。しばらく放って置かれたようですが、随分諦めずにいたので、ついに習わせてもらうに至ったようです。3歳児だった私、よく粘ったね、と大人になった自分から褒めてあげたいです。だってそのおかげで、私の今があるから。私の人生を決めたのは、3歳の私でした。
 最初に学ばせてもらったのはクラシック音楽。バイオリンを習いに行くと、まずは基礎をクラシックとともに学びます。恩師の篠崎永育先生、美樹先生のもと、時には厳しく、でもほとんど楽しくのびのびと、バイオリンを続けさせていただきました。コンクールは苦手だったけれど、アンサンブルが大好きで、教室の合奏発表会で張り切ったり、地元のオーケストラに参加させてもらったり、かけがえのない経験をたくさんさせてもらいました。思い返してもありがたいこと。私がバイオリンを続けられたのは、アンサンブルのおかげです。

学生時代に出会ったもの。

紆余曲折を経て、バイオリンは辞めずに続けましたが、大学は音楽大学ではない大学に進学しました。そこで出会ったのは、クラシック音楽ではない、人々の暮らしや気持ちに寄り添う、地域性の高い民謡や舞曲。シンプルなメロディの中に様々な営みや心模様が織り込まれたそれらの音楽に、すっかり魅了されました。とりわけ、バイオリンのクラシック楽曲の中でも有名な「ツィゴイネルワイゼン」のルーツとなるロマ(ジプシー)の音楽、国民楽派と呼ばれた作曲家たちのルーツとなるロシアの民謡やハンガリーの民謡など、東欧方面の音楽に強く惹かれたのでした。
 分からないなりに、少ない資料を元に、一生懸命聴いて真似して、弾いてみて…幸い、興味を持ってくれた音楽サークルの仲間たちとバンドも結成できて、演奏活動のようなものをスタートさせる事が出来ました。


興味はさらに、ひろく、ふかく。

哀愁とエネルギーに満ちたロマの音楽を取り上げて演奏する中で、ロマの音楽家たちはその土地、その地域にもともとあった音楽を自分たちの音楽に取り込んで、芸として昇華させて演奏するスタイルであることを知りました。それならば、彼らが取り込んだ地の音楽とはどのようなものだったのか…?さらなるルーツをたどり、ロマの人口が世界一の国、ルーマニアの民謡に辿り着きました。その温かみ、言いようのない懐かしさ、嬉しい時も悲しい時もエネルギッシュな様子に、虜になってしまいました。今の音楽活動の礎となる、ルーマニア音楽との出会いでした。


さまざまな地域の音楽との出会い。

地域性のある音楽の高いエネルギーに惹かれ、また、バイオリンという楽器が持つ無限の可能性に導かれて、いろいろな音楽を演奏するようになりました。東欧、バルカン、アイリッシュ、南米、ジプシースイングジャズ、中近東など…それぞれの音楽が持つ独特の雰囲気、放たれる芳香。違いが興味深く、一方で変わらずに歌われる日々の営みや悲喜哀歓に愛しさを覚えました。人や暮らしに近い音楽に、心を鷲掴みにされています。


バイオリンを通じて、繋がるいろいろなこと。

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バイオリンを つたえる こと

2003年、バイオリンのグループレッスンを開始。

大学を卒業し、バイオリンを弾いて暮らしていこう、と決めました。しばらくは演奏活動とアルバイトに明け暮れていましたが、とあるスペースでバイオリンのグループレッスンを持たせていただく機会を得ました。
教えるということは、本当に学びの多いことです。これまで当たり前になっていた「バイオリンを弾く」ということを、自分自身で丁寧に見直すきっかけになりました。どうやって音を出しているのだろう、どうやって指を動かしているのだろう、と一つ一つ解明して行くのは、楽しい作業でした。


2004年から、くまバイオリン教室を主宰し始めました。

数人の方からご要望をいただいたのがきっかけで、2004年から自身で主宰するバイオリン教室を始めました。グループレッスンよりさらに深く、バイオリンを弾く楽しさや、難しさ、魅力を伝えられるように、研究の日々です。あっという間に、15年も経ってしまいましたが、2019年現在は京都・一乗寺、大阪・十三、京北の自宅で、それぞれ開講しています。

最初は大人の方のレッスンを主にしていましたが、最近はご縁もあって、子供達のレッスンも持つようになりました。大人も子供も、バイオリンと向き合うかけがえのない時間を共有させてもらえることに、感謝してやみません。これからもみなさんがバイオリンとともに素敵な時間を過ごせるように、お手伝いしていきたいです。


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Profile-プロフィール-

熊澤 洋子(くまざわ ようこ)Yoko Kumazawa


福岡県北九州市生まれ。3歳からバイオリンを始める。学生の頃に、東欧のロマ(これまでジプシ-と呼ばれて来た人々)の音楽に出会い、研究・演奏を開始。その後、ルーマニア・ブルガリアを始めとする東欧文化圏の多種多様な音楽に触れ、クラシック音楽とは異なる、地域性豊かなバイオリンの奏法やその魅力に焦点を当てた演奏活動を始めた。
2004年にはルーマニア・ブルガリアへ渡り、音楽の根ざす現地をフィールドワークし、造詣を深める。
又、ダンス音楽への関心から、東欧のフォークダンスの研究家や愛好家とのコラボレーション、中近東のベリーダンスのダンサーとの共演などの機会を持ち、さまざまな舞台、イベントで好評を得る。アラブの古典音楽等にも触れる機会を持った。
吹田メイシアター主催・ワールドミュージックシリーズ出演をはじめ、これらの地域性豊かな音楽を紹介するライブやコンサートを多数開催、小学校公演なども行っている。
近年は活動の場を海外にも広げて、2011年中欧スロヴァキア・ブラチスラヴァで開催された「ヤン・スムレク国際文学祭」への招聘を受け(国際交流基金採択プログラム)公演を行い、2018年にはスペイン・アルテアで開催された「Poetic Evening Concerts of Ithaca」へ招聘を受け出演。2019年9月にはルーマニアの音楽フェスティバルへの招聘も受けている。

一方、ジプシー・スウィングやジャズ、ロック、ポップス等でも、芦野宏氏、小曽根真氏、あがた森魚氏、高野寛氏、高木正勝氏をはじめとするさまざまなアーティストの舞台やレコーディングに参加し、ジャンルを超えた幅広い活動を全国で続けている。
2009年には松田健太郎監督の映画「憐れみムマシカ」の挿入曲の作曲・演奏なども担当し、作曲、制作活動なども盛んに行っている。
2003年には初のCD「ロマのうた」を「しげとくま」というユニットで発表。2008年に東欧・バルカン地方の民謡や舞曲を収録した1stソロ・アルバム「恋のうたが きこえる」、2014年に2ndソロ・アルバム「わたしをよぶ こえ」をリリース。いずれも好評を博している。

2014年冬に、京都北部の里山へ移住。日々、暮らしに近い音楽のあり方を探求している。


Discography-これまでの作品など-

CD

ソロアルバム

・恋のうたが きこえる(2008)-熊澤洋子
・わたしをよぶ こえ(2014)-熊澤洋子

ユニット

・しげとくまのロマのうた(2003)-しげとくま
・邂逅(2019)-井波陽子+熊澤洋子

サポート

・ホシノウエデ(2006)-きしもとタロー
・空のささやき、鳥の歌(2014)-きしもとタロー
・手紙(2012)-井波陽子
・Lazy Dad(2002)ストリングス-小曽根実
・Slack 'n' Ride(2009)-Slack-Key MARTY

その他の表現活動

映画音楽

「憐れみムマシカ」松田健太郎監督(2009)

映画出演

「きいてんか」松田健太郎監督(2004)-主演